『311生の会』

まだまだ地味にすすみます。こんどは命日だった作家・文学者にしようと思います。この日に亡くなった人のことを思うとどこか自分が生まれ変わりなんじゃないかと感じたりするとは前にも書きました。

また２０１１年３月１１日には地震と津波で多くの方が亡くなりました。けれど人間である限り命の尽きることは避けようがないのでそれまでも多くの命がこの日に終り、また次の命が生れているわけです。一日違いの１９４５年３月１０日の東京大空襲では１０万人が亡くなったといわれます。

１９５７年３月１１日が命日なのは神西清という人です。作家でもありますが一般にはロシア文学者、それもチェーホフの作品の名翻訳で知られます。堀辰雄と終生の親友だったのでそれでどの時代の作家か想像つきます。三島由紀夫をはじめ当時の名だたる作家・文学者にその死は惜しまれました。享年５３歳でした。

「桜の園」「三人姉妹」は今もよく上演される演劇の戯曲ですが、台詞が見事な日本語になっているので驚かされます。