【3月11日が、誕生日・命日の作家・文学者】
火曜は地味に文学畑に生れた人の話です。
二人目は、1927年(昭和2年)3月11日生れの石牟礼道子さんです。
これも平成生れの若い人には馴染がないかも知れませんが、かつて日本が外には東西冷戦で核兵器の不安に苛まれていたころ、内には高度成長の裏に引き起こされた激しい公害に苦しんでいて、そのなかでも工場排水の水銀が原因で引き起こされた、この熊本の水俣病のことは石牟礼さんの『苦界浄土』という本の題名と一緒に深く記憶に刻まれました。
その被害者と家族の証言をもとに作品となった『苦界浄土』はノンフィクションとされているのですが、天草出身の石牟礼さんの意識はジャーナリズムとは一線を画して、自分の生まれ育った土地のことを自分のことばでしっかりと文にしただけなのだと思われます。昔から人為的な災害もこの国は多かった。
そんなことを思いつつ、郷土の詩人の『苦界浄土』、いまは講談社文庫で読むことができるそうです。
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